ブラインドダンスの概要

視覚障がい者にダンスの楽しさを・・・

公益社団法人日本ダンス議会は、視覚障がい者の積極的な社会復帰を願う一環としてブラインドダンスを全面的にサポートしています。

ブラインドダンス
ブラインドダンス

≪ブラインドダンスの概要≫
 
1、世界初ブラインドダンス競技会の誕生!
 公益社団法人日本ダンス議会(以下、「JDC」という)中川 勲名誉会長(当時は会長)が友人の主催するブラインドゴルフ大会に招待を受け参加した際、視覚障がい者の方々が健常者のヘルプを得てゴルフコンペを充分に楽しんでいらっしゃる姿を見て、「私達のダンス界でも何か貢献できないか」とのひらめきから組織をあげて調査した結果、大変多くの視覚障がい者の方々がすでにダンスを楽しんでいらっしゃるということがわかり、平成18年8月に世界初の試みとしてJDC主催「第一回全日本ブラインドダンス選手権大会」を東京ビックサイトに於きまして開催するに至っております。
 その後は毎年8月に全日本ブラインドダンス選手権ならびにライジングスター競技会を開催しております。(下記参照)

2006年8月  第1回全日本ブラインドダンス選手権大会  東京ビックサイト
         ウリナリチーム参加(TV放送)     参加総数300名

2007年8月  第2回全日本ブラインドダンス選手権大会  浅草ビューホテル
         独立法人福祉医療機構助成金事業    参加総数350名

2008年8月  第3回全日本ブラインドダンス選手権大会  品川区立体育館
                            参加総数150名

2009年8月  第4回全日本ブラインドダンス選手権大会  神奈川県ライトセンター
                            参加総数160名

2010年8月  第5回全日本ブラインドダンス選手権大会  神奈川県ライトセンター
                            参加総数160名

2011年8月  第6回全日本ブラインドダンス選手権大会  神奈川県ライトセンター
                            参加総数150名

2012年8月  第7回全日本ブラインドダンス選手権大会  神奈川県ライトセンター
                            参加総数180名
2013年8月  第8回全日本ブラインドダンス選手権大会  神奈川県ライトセンター黒岩県知事
              来場挨拶          参加総数200名

2014年8月 第9回全日本ブラインドダンス選手権大会   神奈川県ライトセンター黒岩県知事
              来場挨拶マンボ大会参加   参加総数260名
2015年8月 第10回全日本ブラインドダンス選手権大会   神奈川県ライトセンター

2016年8月 第11回全日本ブラインドダンス選手権大会   神奈川県ライトセンター
            山東先生、黒岩県知事来場挨拶  参加総数300名
【開催予定】
2017年8月 第11回全日本ブラインドダンス選手権大会   神奈川県ライトセンター
 
2、ブラインドダンス競技会の意義と目的
 視覚障がい者の方々が行っているスポーツは様々ですが、通常一般的なルールを少し変えて競技を行っているケースが多いなか、ブラインドダンス競技会は一般の競技会とほとんど変わらない条件で競技を行いますので、視覚障がい者と健常者が共に手を取り合って同じ目標に向かって切磋琢磨出来るという素晴らしい利点があります。障害を乗り越えて更なるレベルアップを目指す姿は、私達晴眼者にとりましても大きな励みとなっています。JDCでは、ブラインドダンスを通じて踊る楽しみを感じていただき、感性の向上、ご自身の健康管理、また社会との交流を深めより幅広い人間関係を構築することに役立てて頂けるよう、今後もブラインドダンスをサポートしていきます。
 
3、競技区分について
 出場するカップルの条件によって競技を下記の3部門に分けて実施しています。
  ①男性部門:男性が視覚障がい者で女性が晴眼者のカップルが出場出来る部門。
  ②女性部門:女性が視覚障がい者で男性が晴眼者のカップルが出場出来る部門。
  ③男女部門:男性・女性共に視覚障がい者のカップルが出場出来る部門。
 また、日本では視覚障がい者の等級を、1級から6級の6階級に分けていますが、ブラインドダンス競技会では、どの階級のカップルも皆同じ条件で競技を行っています。
 
4、ブラインドダンス委員会の立ち上げ
 平成18年8月「第一回全日本ブラインドダンス選手権大会」開催に伴い、JDCブラインドダンス委員会を立ち上げ、競技ダンスを主催する側と視覚障がい者の方々との意見交換をしながら、ブラインドダンスの輪を広げていく活動及びより参加し易い競技会の環境づくりなどに取り組んでいます。
 
5、実際の競技会における施策
 スピーカーの音源を一か所に限定することにより、フロアー上でアラインメント(方向)を知ることができ、又カーテンを開けて太陽光を入れる側と、カーテンを閉めて光を遮断する側とに分けることもアラインメントを確認する方法の一つです。第一回大会のとき視覚障がい者がフロアーに乗る際(段差有)、フロアー上での接触、フロアーから外れてしまうなどの状況を懸念しましたが、出場者の皆さんほとんどトラブルなくスムーズにダンスを踊られていました。
 
6、ブラインドダンスのこれから
 全国各地のブラインドダンスサークル活動の応援、ブラインドダンス競技会のPR、競技会に向けてのパートナーボランティア協力の呼びかけ等、ブラインドダンスの輪を広げていくために尽力してまいります。そしてブラインドダンス競技会を日本国内のみならずアジア各国でスタートさせ、さらにヨーロッパ、アメリカへと開催国を増やし、近い将来ブラインドダンスの世界選手権大会開催を目指します。その足掛かりになればと2015年2月に日本武道館で開催しました「アジアオープンダンス選手権大会」におきましてブラインドダンスエキシビション(ワルツ20組、ルンバ18組がそれぞれ一斉に踊る)を披露し、世界各国から訪れているダンサーや審査員、各界からの招待者、そして多くの観客の皆さんからあたたかい声援や感動の拍手が送られていました。間違いなくブラインドダンスの素晴らしさが世界に発信できたものと確信しております。
 
以上
 
公益社団法人 日本ダンス議会
ブラインドダンス委員会
  津田雅彦(文責)